• 免疫細胞療法の種類

がん治療に特化した免疫細胞療法

様々な種類の免疫細胞のうち、がん治療に特化した細胞には、NK細胞とT細胞と、樹状細胞があります。

NK細胞は、免疫細胞の中で唯一、がん抗原に対する情報がなくても、がん細胞と正常細胞を正確に区別し、がん細胞を
直接破壊する特性があります。樹状細胞は、体内に侵入した細菌などの抗原を認識するように処理し、T細胞に抗原を提示し、がんを攻撃するように誘導する役割を果たします。


樹状細胞から信号を受けてがんを攻撃するT細胞は、異常細胞を殺傷したり抗体の生成を手伝います。

このような免疫細胞の特性を用いて、がんを治療する免疫細胞療法は大きく3種類に分かれ、それぞれの詳しい特徴は以下のとおりです。

免疫細胞療法の種類

NK免疫療法 樹状細胞ワクチン療法 T-LAK療法/CTL療法
主な細胞 NK細胞 樹状細胞(DC)

T細胞

採血方式 60-80cc採血 140-150cc 成分採血 50cc採血
特徴

- がん細胞に対する殺傷能力が高い
- 非活性状態のNK細胞を刺激して活
  性化させる
- 増殖がかなり難しく高度な培養技術
  を要する

- 直接病原体やがん細胞を攻撃せず、
  T細胞を教育してがん細胞を攻撃する

 

 

 

- NK細胞に比べて増殖しやすく値段が
  安い
- 抗原として認識したがん細胞やがん化
  した細胞のみ攻撃

 

効果

- がん予防のため免疫力強化
- すべての種類のがんに適合

 

 

- 一部の血液がんを除いたがんに効果
  (個人ごとに白血球型が異なるため、
  本人の白血球型に合う人工抗原が
  ある場合のみ実施)

- 一部の血液がんに効果